とうとう、米国がイランの核関連施設を攻撃しました。トランプ米国大統領は、核兵器開発を停止することを合意しろ、さもなくば米国も攻撃を開始する、2週間の猶予しかない、と述べていました。その期限も関係無く、米国の攻撃は実行されたのです。トランプ大統領の話は、イランを油断させる為のブラフだったのでしょうか。

 この世界から少しでも核兵器を減らすことは重要だと思いますが、核保有国であるイスラエル、米国が言ったとしても、説得力に欠けると思えます。北朝鮮もそうですが、現政権を存続させる為の切り札は核兵器だと認識しているのでしょう。ロシアがウクライナ侵攻で、核使用をチラつかせて、EUの参戦を阻止しているように、核兵器の力は絶大なのです。だから、イランにしろ北朝鮮にしろ、核兵器を保有することで、現政権の存続を目指しているのだと思います。

 国と国の争いを武力で決着をつけようと考えている権力者達にとって、核兵器ほど有効な武器は無いのです。そのような理屈がまかり通っている間は、核開発を目指す国は次々と現れて来るでしょう。

 この地球において、武力で物を申そうと考えている間は、地球滅亡も可能な量の核兵器があちこちに保有され、ほんの些細な判断から、核戦争に灯が点くリスクが常に存在する危うい世界が続き、我々はそのような滅亡の危険の上で暮らしていかなければならないのです。

 地球と、そこに住む生物の存続のことをきちんと考えている賢者であれば、そのような悪魔のシナリオを善しとする訳はありません。全地球的な観点を持てる賢者であれば、地球全体の融和を目指す筈です。

 人間は、いろいろな考え方や主義主張、宗教観を持っていると思います。しかし、どれが正しいとか、どれが一番だとかを主張してしまうと、必ず対立が生じます。だからこそ、自分の考えを信じるのは良いのですが、それを他人に押し付けることをしてはいけないのです。それぞれの考えを認め合うことで、自分のことも認めてもらう、と言ったような関係になって、融和を図ることが最善の形なのです。

 現在、大きな紛争地域であるパレスチナ地域も、一時は、ユダヤ人もアラブ人も、キリスト教、ユダヤ教、イスラム教も共存出来ていた時期もあったのです。この融和が図られた社会を壊したのは、結局、利権を獲得しようと画策した人間達だったのです。彼らが、宗教、人種の違いを理由にして、社会に対立構造を作るように画策し、扇動し、残念ながら人々はその陰謀に乗せられて対立を是としてしまったのです。

 武力を使って自分の欲望を叶えようとする人間達が権力を握ると、民衆の命を奪うことなども平気で、自分達を正当化するように、宗教、主義、人種の問題を捻じ曲げて利用するのです。

 世界の中あちこちで対立構造が出来ていますが、根本はそういうことなのです。我々庶民はそのような扇動に乗らないこと、対立させようとする相手のことを正しく知ることに努めて、お互い理解を深められれば、きっと融和関係を築くことが出来ると思います。

投稿者

弱虫語り部

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