ガザ地区は未だにイスラエルからの攻撃を受けています。さらに酷いことは、ガザ市民に飢饉が拡がっていることです。国連などの救援物質もイスラエルの妨害により届いていないのです。イスラエルはこのようなガザ地区の一般市民の窮状を知っていても、関係無く攻撃を続けているのです。

 第二次世界大戦のとき、ドイツで政権を獲っていたナチ党は周辺諸国への侵攻を進めていました。ポーランドやベルギー、オランダ、さらにフランスへと言うように周辺の多数の国に軍を進めて、短期間にこれらの国を統治するに至りました。占領した国から、いろいろな物資などを搾取して、それらを進駐している軍隊やドイツ本国に戦利品として供して、軍隊だけではなく、市民にも豊かな生活をもたらしていました。その結果、他国への侵略、ユダヤ人への迫害という大きな罪に対して、いつの間にかドイツ国民は目を逸らすようになり、ナチ党を支持するようになっていたのです。

 同じようなことが、現在のロシアでも見られます。プーチン大統領主導のウクライナ侵攻は今も続いていて、ウクライナ国民は連日戦禍の中で生活しています。ウクライナとは歴史的に近く、また国民の交流も深く、このような姉妹国への攻撃に対して、嘆き悲しむロシア国民も多くいるのですが、それでも、プーチン大統領の経済政策により、国民生活が安定していることで、プーチンを支持する国民が多数を占めています。

 歴史の中で、国民は自分達の目先の生活が良ければ、外国の国民の命と生活を奪ったとしても、その指導者、権力者を支持してしまうことが繰り返されているのです。

 本当であれば、侵略されている国の一般庶民の悲惨さを自分のことのように想像出来れば、そんな独裁者、権力者を支持すべきではないのですが、現実はそうではありません。国民の中に拡がる自分達さえ良ければという考えが結局は自分の国も生活も命をも滅ぼすことにつながることを忘れてしまっているのです。それが非常に残念なのです。冒頭に示したイスラエルの国民はどうでしょうか。

 戦争や紛争やそれこそ侵略などを望む一般市民はほとんどいないと思います。独裁者や権力者が自分の地位を守る為に、自分の欲望を叶える為に、国民をうまく欺いて戦争を起こすことが真実だと思います。一旦起こった紛争では、悲惨な目に遭うのは我々一般国民なのです。今は他人事であるような異国の出来事であっても、いずれは自分達がそのような目に遭うのです。権力者は他国民はもちろんのこと、自国民の命も軽くしか考えていません。だから、他国民のそれも子供のような弱い存在をも殺戮しても、さらに自国民を戦場に駆り出すことにもそれほど苦しみを感じないのです。

 だからこそ、自分達のリーダーを選ぶときには、よく考えて、行動しないといけません。ガザ地区やウクライナやその他の侵略された国々の惨状を目に焼き付けてそして、そのような悲惨な火の粉が自分達にも降りかかることを想像してください。

投稿者

弱虫語り部

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