高市首相が国会の衆議院予算委員会での台湾有事に関する質問に対して、集団的自衛権の行使が可能となる存立危機事態の判断に突っ込んで答えたことに対して、与野党からいろいろな意見が出ています。また中国大使館、外務省が次々に抗議のコメントを出しています。特に、在日中国駐大阪総領事の発言に外交上の儀礼を大きく欠くものだとの批判も集まっています。確かに、このような言動は外交活動として論外だと思います。
私は、国と国の争いであっても、外交的な話し合いをベースにした手段で解決することが重要であると考えています。出来るだけ軍事行動につながらないように慎重にやるべきだと思います。そういう意味で、今回の高市首相の発言もいかがなものだと感じています。彼女は中国に対して、断固たる姿勢を強調したいとそのような発言をしたのだと思いますが、具体的な武力行使を想起させるような発言は慎むべきではないでしょうか。まるで、ヤクザがイキガッテいるような突っ張り姿勢は事を荒立ててしまうことにつながるとは考えないのでしょうか。外交交渉は弱腰では務められませんが、そうだからと言って、イキガル場所は武力行使も厭わないというようなところに出してはいけません。軍事以外の観点において論理的、客観的に自国の立場を主張することに強気であってもいいですが、お前がやるなら、こちらもやってやるんだと言うような、ヤクザの喧嘩で突っ張るようなやり方は決して、話し合いでの解決になりません。中国も同様の突っ張った反応かと思うのですが、それはお決まりの反応であって、中国がそうだからと言って、同じようなスタンスで対峙するのであれば、同じ穴のムジナ、中国の思う壺だと思います。日本を率いるリーダーとしては、このような事態になることを充分予想して、発言しないといけないと思います。
今回のような姿勢では、過去の戦争に突入したときのやり方と本質的に変わりません。本当に戦争に突入してしまうと、自国も敵国も多大な被害となることは明確なのですから、我々は太平洋戦争の非常に重い教訓から、自国が一方的に攻撃を受けない限り、武力行使を徹底的に排除することに努めたいと、その為には、経済的な活動で、両国のメリットがあるように、最大限、努力し、協力を惜しむことはないことと言う基本スタンスを貫くべきだと思います。
そのようなやり方が多くの国民を守ることにつながるのだと考えています。
日本国内でも、高市首相の発言を擁護する意見もあるかと思いますが、個人の主義主張より日本の国益を優先するのであれば、もっと大人の対応が示されるべきだと思います。中国が日本への渡航や留学の自粛を呼びかけ(その理由が日本において中国人の治安が脅かされているからというのは、あまりにも現実からズレているとは思いますが)、もしかしたら、レアアースなどの戦略物資の供給停止などを打ち出して来るかもしれません。それで影響を受けるのは、結局は民間人の生活ですし、ましてや、中国に滞在している日本人が憎悪の対象として、攻撃されたりすることも考えられると思います。高市首相はすべてのリスクも考慮した上に発言したと強気の姿勢を変えていませんが、今のような状況が想定出来ていれば、もっと違う答え方があったのは間違いないと思います。本人はひとえに自分が正しいと思うことを発言しただけと非を認めようとはしないと思いますが、国民のリーダーとして、国民にどのような影響が出るかを想定出来ていなかったのに、メンツにこだわって強がっているとしか思えません。自分の弱さを晒したくないから、またまた突っ張るという凡人の行為だという事が分かっていないのでしょうか。
日本国首相とは、個人の思想や考え方より、国民の生命、生活を大切にすることが要求される極めて重要な役割の筈ですが、高市首相は結局自分自身のメンツに固執するような器の人間なのでしょう。だから、中国と同じ土俵で言い合っている愚かな人間なのでしょう。もっと大人の対応をしなければ、本当に戦争に巻き込まれていくような愚行につながっていくかもしれません。