高市首相の台湾有事に関する発言を発端として、日中関係は冷え切っています。それぞれ、言い分、思惑があるとは思いますが、早く沈静化することを願いたいと思います。

 ここでは、外交についての私の考え方をお伝えしたいと思います。世界にはいろいろな国が存在しています。それぞれ、歴史も取り巻く環境も様々な点で異なった国々なので、どの国に対しても、簡単に友好関係を築くのは難しいのが基本だと思います。特に、自国の考え方、やり方こそが正しいとして対応してうまく行くことは少ないでしょう。外交とはそのことを基本として進めて行くべきものなのだと思います。

 もちろん、国力、つまり経済力も軍事力も非常に強い国が、その力を背景に、覇権的に一方的な外交をすることは可能だと思います。米国や中国などがその例であると思いますが、そのような押し付けの外交では、本当の友好関係を築くのは難しく、表面上は平穏を装っていても、常に問題の火種が燻っているのが現実だと思いますので、理想的な外交政策とは思えません。

 ですから、外交とは、自国の考え方を正しいとして押し通すのでは無く、相手の考え方と自国の考え方の微妙なバランスをとっていくことが重要なのです。主張すべき点と妥協すべき点もバランス感覚で考えて行くことなのです。

 バランスをとると言いましても、正解がはっきりしていることはそうそうありませんので、時には曖昧な状態を放置することで、バランスをとるという方法もあると思います。

 このような観点で、自国と相手国の問題について、どのように考えるのか、そして、どのように表現していくのか、どのように伝えて行くのかを慎重に吟味し、どう進めて行くかを選んでいくべきなのです。だからこそ、外交の役目を担う重要な地位の人間は、他国に関係した内容を発言する場合、非常に慎重に言葉を選んでいかなければならないのです。

 そういう意味で、今回の高市首相の発言は責任ある立場の人間としての配慮が欠けていたと言えます。言った内容について、過去の日本の首相の発言に矛盾していないとか、国際基準に照らしても問題ないと、いくら弁明しても、相手がどう受けたかが問題であって、話す前にどのように受けるかを想像することが必要なのです。自分は正しかったと弁明すればするほど、相手が悪いと言っていることになるのです。そう言われては、益々こじれて行くのです。確かに、発言してしまった以上、それを撤回することは、国の威信に関わるということで、撤回は出来ないと言うしかないかもしれませんが、その中でも、少しでも相手の立場を立てるような言い回しはあるように思います。

 いずれにせよ、最大の問題は、彼女があの発言をしてしまったことにあり、発言することで、どのような事態になるのか充分予知出来なかった程度の能力の持ち主であると言うことです。私が述べて来ました外交の基本方針を理解していれば、このような発言はしなかったと思います。岡田議員の質問に対しては、「そのような判断はそのような事態が起こったときに、そのときの状況を深く広く理解した上で、関係各位と協議した上で決めなければならないと考えていますので、この場ではお答え出来ません。」と言うように答えられたと思います。

 

投稿者

弱虫語り部

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