一月前、ブログを初めてからの訪問者が五万人を突破したことを報告しましたが、その後一ヶ月で、六万人を突破しました。一ヶ月間で、更に一万人以上に訪問いただきました。この増え方はかなり急激で、大変驚いています。

 さて、今、このブログで気になってしようがないのは、世界的に貧富の格差がどんどん広がっていることです。金持ちは自分さえ良ければと考えている人も多いかもしれませんが、その考え方が近視眼的なものであると思うのです。つまり、貧困が拡がれば、金持ちの生活も含めた社会の治安がさらに悪い方向に向かい、下手をすれば、大きな戦争に突入するかもしれません。そのようなことになるのなら、富裕層が自分達で余りある富を抱えているより、その中の少しは社会の為に使ってもらう方が、最終的には自分達の為にもなると思うのです。この点をきちんと想定して、政治を考えていかないといけません。

 テレビの番組の中で、日本赤軍の元最高幹部であった重信房子氏のインタビューがありました。彼女達は、世界を自由で平等な社会に変える為に、武力闘争したのだそうです。しかし、テルアビブ空港での銃撃事件や、ダッカ日本航空ハイジャック事件にしろ、彼らが救いたいと思っているはずの一般人民を犠牲にしたり、恐怖を味わわせたりしたことの大きな矛盾を孕(はら)んでいることに、この闘争を自己批判していました。

 彼らは、マルクス・レーニン主義に基づく共産主義社会の建設を目指し、富を独占している資本家階級(上級ブルジョアジー)に対し、武力闘争を仕掛け、世界革命を成し遂げようとしていました。当時、ソ連、中国、北朝鮮などのマルクス主義国家との共闘をも目指していたかもしれませんが、国家として共産主義を標榜するそれらの国とは方法論が異なっていたのでしょうか、上手くは運ばなかったのです。その中で、パレスチナ解放人民戦線とはテロなどの武力闘争で連携を図れていましたが、世界的な反テロ対策により、その活動は先細りとなっていったと思います。

 いくら素晴らしい理念を作ったとしても、大義である革命のためなら何もしても良いという感覚が、彼等の頭脳を麻痺させていたのでしょう。そのような独善的なやり方で、多くの大衆の理解を得ることは出来ませんし、ましてや、彼らを幸せに出来る訳はありません。

 前述しましたように、私自身もこの社会にある大きな貧富の格差を重要な問題として考えていまして、それを是正することが、多くの人民を幸せにする鍵であると思ってはいますが、それを武力闘争で勝ち取ろうとするのは、大きな誤りであると思っています。多くの人が幸せな生活を得る為のもうひとつの重要な条件は、平和、平穏な社会が維持されることだと思っているからです。ですから、自由と平等というものは、暴力では無く、政治活動により為されるべきものであると思っています。平和な社会で無くなれば、いずれは、富んでいるか、貧しいかに関わりなく、すべての人の幸せの土壌が崩れ去ることなので、そのことを、富裕層にも理解いただくことが出来れば、武力を使わずとも、政治の力、話し合いの力で、貧富の格差が縮小し、ある程度の自由で平等で平穏な社会が実現出来ると思っているのです。

 世界は貧困で溢れています。最近のびっくりしたニュースでは、世界上位の経済大国であるインドでも、人口の約半分近くの6億人の人が未だにトイレの無い生活をしているそうです。憂いべくは、公衆衛生面だけでは無く、夜に外へトイレに出る女性などが襲われるという事件が少なからず起こっているのです。このような悲劇を止めるには、富裕層が社会に富を還元し、貧しい人々の生活を底上げしないといけないのです。

 日本もそこまで貧富の格差がある訳ではありませんが、今の政治、教育、経済のルール、やり方では、益々格差が拡がって行くと思います。それを防ぐには、社会のルールを変えるしかないのです。そして、それを主導出来るのは政治の力なのです。

 政治家はそのことを肝に銘じ、政策を作っていかなければなりません。自分達の地位を守る為に大企業や富裕層の富を守るということがどれだけ社会全体の将来リスクを高めているかということを是非理解してください。選挙では叫んでいるような、「皆さまひとりひとりの為に全身全霊で尽くしたい」という偽善的な嘘を、そろそろ本当にしましょうよ。

 

投稿者

弱虫語り部

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