昨年2025年一年間で日本での特殊詐欺類の被害額は前年の1.6倍の3241億円であったそうです。
日本では、物価高などで生活に窮している国民が多数存在しているにも関わらず、これだけ多額のお金が騙し取られるというのはどう言うことでしょうか。ある程度裕福な人間が騙されていると言うことでしょうか。それとも、生活を切り詰めて貯めた大切なお金をも差し出してしまうほど、巧みな詐欺なのでしょうか。
人間は自分だけは騙されないと信じているひとがほとんどだそうですが、そう言う人間が騙され易いとも言われています。但し、これだけニュースで詐欺の手口が報道されているのに、どうして騙されるのか不思議だと思います。もしかしたら、詐欺の報道も自分事と感じられずに、あまり真剣に注目していないのかもしれません。そのような人達が一定数存在するから、このような詐欺被害が無くならないのではないでしょうか。さらに、高齢で、認知症の方が騙されていることも考えられます。
確かに、詐欺犯の手口は年々進化して行っているのは間違いないと思います。人間が弱い部分、愛する親族が困っているとか、警察のような権力に弱いことやロマンス詐欺のように異性への感情を利用し、平常な精神でおられないようにするのが常套手段なのだと思います。また、IT技術を利用し海外から犯行出来ることや、お金もインターネットバンキングや仮想通貨を利用したりして、足がつきにくいことで、主犯を検挙するのが難しいことも、このような犯罪の増加を後押ししているのではないでしょうか。
今のように、政府や自治体、マスメディアが警鐘を鳴らすだけでは、それらの被害は減らないように思います。ひとつは、認知症の人が単独でお金を扱うことが出来ないように、制度化、システム化することですが、最も必要なのは、これらの犯罪に対する知識を、幼少期から教え込むことが必要だと思います。
このような問題も、教育の問題でもあると思います。今の教育制度は、国語、算数、理科、社会、語学を主体に体育、美術、音楽などの基礎を教えることが主です。人間が社会で生きていく為に必要なことはもっとあると思います。道徳で、悪いことをしてはいけませんと言うような綺麗事を教えるだけでは全く不十分であると言わざるを得ません。社会に蔓延する悪や理不尽な現実を知らせるべきで、それらに人生を狂わされることをなるべく避けられるような教育が必要だと思うのです。
現代では、そのような社会の現実は、社会に出てからぶつかる訳で、そのようなタイミングで気が付くのでは、その悪に飲み込まれる人間が少なからず存在するということを真剣に考えるべきであると思います。
ということで、今の教育に欠けていることは、コミュニケーション技術(人と人との関わりやITリテラシーの問題も関係します)と社会の現実の仕組み(その中に悪も含まれます)を早い段階から、教え込み、どのように対処すべきかという知恵、ノウハウまでも知らせるべきだと思うのです。このITの時代に、単なる知識の詰め込みのようなことはもう止めて、その代わり、生きて行く為の知識、ノウハウをもっと教えるべきだと思うのです。今は、そのようなことへの力が弱い人達が、社会の悪に食いものにされたり、利用されたりしているのです。