自民党が結局、参議院議員選挙の公約として、国民一人当たり一律二万円、住民税非課税の貧困世帯にはプラス二万円、子供一人につきプラス二万円の給付を発表しました。
石破総理は、国会での質問に対して、政府として検討していない、バラマキはしない、必要なところに適切に給付するなどと発言していたのですが、その言葉の意味がまさかこのような単純なバラマキとは呆れました。
富裕層やある程度裕福な家庭であれば、この程度のお金はあっても無くてもさほどの意味も無いと考えられます。そういう家庭にも給付するということが必要なところに給付すると言う言葉とかなり矛盾すると思います。現在の物価高の社会の中で、汲々として暮らしている家庭であれば、数万円と言えど非常に意味のあるお金だと思います。ですから、富裕層に向けてのお金は貧困層に回せば、どれだけ意味があることかと思います。それこそが、必要なところに配るという言葉にマッチしていると思います。
そもそもお金というものは、国民一人当たり数万円であれば、その使い道はたかがしれていますが、それをまとめると３兆円以上のお金になり、使い方によれば、相当なことでも実現出来る額となると思います。重要なのはどのように使うかなのです。その知恵が無く、単に選挙対策としてバラマクのは最も無能なものがやることだと思うのです。
彼らが主張するのは、減税を実現するには時間がかかる、国民すべてに配給するのは事務的に簡単で、時間がかからないというようなことですが、それはヤル気の問題なのです。備蓄米もヤル気になれば、こんなに短時間で消費者に届けることが出来ました。前例にこだわっていては確かにハードルは高いですが、実現することを最大の使命として考えれば、アイディアが出る筈なのです。
また、お金の使い方は投資した結果どういう効果があるかで判断すべきだと思います。投資効果が大きいことに使うべきなのです。政府は、税収入の上振れを使うから、国債に頼るようなことも無いと説明していますがそんなことで簡単に税金を使用してもらっては困るのです。税金を如何に効果的に使うかという観点は常に問われないといけないと思うのですが、残念ながら、一旦集めれば、政府が自由に使えるものと安易に考えてもらってはいけないのです。石破総理はそんなことは全く無い、侮辱しないでと言葉を荒げていましたが、国民生活に対してこれほど効果の少ないことに使うということ自体、安易に使うことと同等だと思うのです。
どうして、このような愚策を投じるのでしょうか。考えられるのは、国民の生活を本当に良くしたいと考えてはいないのかもしれません。国民の生活より、目先の印象を良くして、選挙に役に立てたいと考えているのかもしれません。根底には、どう使うのが一番効果的であるアイディアが浮かばない、若しくは、そのアイディアを実現する方策を考えられない、無能だと言うことかもしれません。
つまり、自分本位でかつ無能なのでしょう。