ガザ地区の悲惨な状況が連日報道されています。食料が極端に不足している状況下、国際機関などが航空機から投下する支援物資の下敷きとなり、十五歳の少年が死亡しました。このような事故でこれまでに20人以上が命を失っているようです。そのような危険を犯してまで、我先にと投下された物資に近づくほど、皆、必死で食料などを欲しているのです。しかし、未だ停戦には至りません。イスラエルは独善的に正当性を唱なえて、一方的に、ハマスを壊滅させることに執念を燃やしています。一番問題だと思うのは、子供達を含むガザの一般市民の惨状をまるで無かったかのように無視していることです。その根底には、ユダヤ人の正義を主張しているからだと思います。
しかし、世界に多く散らばっているユダヤ人や、イスラエルに住むユダヤ人のすべてがそう考えている訳ではなく、一部の過激なシオニストと呼ばれる人達が今のイスラエルを牛耳っているので、このような独善的な行動が続いているのかもしれません。
ナチスドイツによる迫害の被害者として、ユダヤ人は語られることが多いですが、その反動でもあったかもしれませんが、パレスチナの土地にイスラエルを建国したことが全ての紛争の根源となっています。ユダヤ人が迫害を受け、定まった国家を持たないことで、シオニズムのような思想が発出して来たのは理解出来ますが、ユダヤ人の考えを理解出来ないパレスチナの先住民からすれば、ユダヤ人に土地を奪われたことの怨念は簡単には消えないと思います。その中にハマスのような過激な活動をするグループも生まれてしまったのでしょう。
このような歴史は、このブログに簡単に示せるような単純なものではないことは重々承知しています。ただ、新ハルモニア主義の考え方から言いたいことは、民族や宗教やその他のグルーピングで物事を見たり、判断したりするというところが大きな間違いであると思うのです。人間はそれぞれいろいろな異なる考え方を持っているのが自然であると思います。問題は、自分達の考え方を全て正しいとして、それ以外を排除しようとするところに諍い(いさかい)の種が出来てしまうのです。
この世界に平和を築く為には、それぞれの考えを尊重し、共に暮らして行く努力をすることが重要だと思うのです。ほとんどの人間は、そのような暮らしをやっていけると思います。そのような平和な状態を壊すのは、権力や富などを欲する一部の人間達だけなのです。彼らは、民族や宗教、主義を活用して、敵、味方を明確に作り、一般庶民に間違った差別意識を植え付けるのです。そうすれば、対立が生じて、その中で自分達の主張を通す為には、暴力に訴えようとするのです。彼らの考え方は自分本位の独善的なものなので、暴力でしか敵を抑える手段が無いからなのです。
歴史の中で、多くの人民はこのような権力闘争の犠牲にされて来たのです。我々一般人民はこの歴史からしっかり学ばなければなりません。権力者の思うように戦争に加担してはいけないのです。一人でも多くの人が、戦争を拒否し、例え刑務所に入れられても、徴兵を拒否すれば、そして、そのような動きが自国だけではなく敵国でも起こり、増殖していけば、戦争など成立しないものだと思います。この一般民衆のうねりのような運動こそ、平和を引き寄せる大きな力となると思います。